『書くための名前のない技術 case 1 佐々木正悟さん』
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「文章の書き方」についての本は世の中にたくさんあります。いわゆる「知的生産」を扱う本もその範疇に入るでしょう。でもそこに書かれていることがすべてではないだろう、という思いがずっと拭えませんでした。
長年アウトライン・プロセッシングについて考える中で学んだのは、文章を書く方法は人の数だけあるということです。「文章の書き方」として紹介されるような方法はもちろん役に立ちます。しかし文章を書く上でそれらと同じくらい重要な役割を果たしているのは、一般化できない属人的な技術なのです。ひょっとして書いた本人にさえ意識されていない、小さくて具体的で現実的な何かです。
それはツールの使い方のこともあれば、ワークフロー上のちょっとしたコツのこともあれば、心構えやマインドセットのこともあるでしょう。「技術」というよりは「工夫」の範疇に入るものもあるかもしれません。
そんな名前のない技術たちに陽が当たることは通常ありません。本に書かれることもないし、「○○法」というような名前を付けられることもありません。なぜならそれらは「取るに足らないこと」と思われているからです。でも現実の執筆では、こうした名前のない小さな技術が煮詰まった状況をブレイクスルーさせてくれることが多々あるのです。
そんな個人的な「書くための名前のない技術」に光を当てたい(そして自分が学びたい)というのが、このインタビューの第一の目標です。人の数だけある属人的なものだからこそ、いったん光が当たれば他人の役にも立つ(ことがある)はずです。
Case 1は、「○○ハック」ブームの仕掛け人のひとり、ビジネス書作家・心理学ジャーナリストの佐々木正悟さんです。
===本書の目次===
Part 1 佐々木正悟さんインタビュー
書き手としての活動
自費出版からスタートし、15年で60冊以上を執筆
書くための道具と環境
Ulysses、Dynalist、たすくま
外では作業しない
執筆時間は一日30分~40分
書くための技術とプロセス
編集者にメールで提案
アウトラインの形で編集者と共有する
本文を書きはじめる
イメージのズレを確認してからが本番
編集者の指摘を取り入れることで悩む
不意にひらめく
3章分捨てて頭から書き直す
アウトラインを地層のように積み重ねていく
Ulyssesの役割はテキストエディタ
アメリカっぽい技法は関係させないようにしている
どこまで許されるかをアウトライナーで検討する
アウトライナーは「隠しすぎ」
書くためのメンタル
書くことに苦労はない
理想がないから書ける
Part 2 佐々木正悟さんの「書くための名前のない技術」
書くための技術とプロセスについて
Point 1: イメージはズレるものだから、
共同作業者とのすり合わせはアウトラインだけではなく本文で
Point 2: 手戻りを正式にフローに組み込む
Point 3: 一度固まったアウトラインを大幅に組み替えるなら新たに作る
書くためのメンタルについて
Point 4: 理想を持たずに書く
特性と普遍性のバランス
書くための/名前のない技術
書くための名前/のない技術
Namelessであるということ
可能性の多さに圧倒されることがない、という部分はHibikiさんに似ているかも?
著者が技法を語るときに、一般化しなければいけないのだが、インタビューだとそれを避けられる。
Point 1: イメージはズレるものだから、共同作業者とのすり合わせはアウトラインだけではなく本文で
Point 2: 手戻りを正式にフローに組み込む
Point 3: 一度固まったアウトラインを大幅に組み替えるなら新たに作る書くためのメンタルについて
Point 4: 理想を持たずに書く